プラスチック成形金型の修理・補修・改造の総合窓口

金型修理メンテの基礎知識

冷却水用 継手の破損 その他

概要

冷却水用の継手部分は、普段はあまり修理メンテナンスの対象とはならない箇所です。しかし、金型を移動または分解、組立をする際に、ホース部分が引っかかって破損してしまうケースがございます。そのため、普段から金型を取り扱う際には、細心の注意を払う必要があります。 写真のうち、左側が破損した継手、右側が交換後の継手です。左側の破損した継手では、真鍮製のカプラー部分とゴムの部分に隙間が生じています。ここから水漏れが発生してしまい、漏電やサビ、火傷といったトラブルが発生してしまいます。

注意すべきトラブルとその前兆

    • 金型移動時に、他の金型や障害物との接触してしまう
    • 金型分解時に、ワイヤー、ラウンドスリング(ベルトスリング)、チェーン等に引っかかる
    • 成形前に金型を反転または立てて取り付け時に、ホース等が引っかかる

トラブルが与える影響

    • 継手の破損部から冷却水が漏れる
    • ホットランナーに水が掛かり、漏電が発生して成形が中断
    • 金型に水がかかり、サビが発生
    • 温水による火傷
      冷却水用の継手部分のトラブルは、漏水です。漏水が原因となり、漏電が発生してしまう、金型に錆が発生してしまうというトラブルがございます。また、冷却水に温調管理機能を加えている場合は、冷却水が温水となりますが、その場合の漏水は非常に高温のため、作業者にかかってしまうと火傷してしまう恐れがあります。

トラブルの対処法

    • 空気圧メータを用いて継手からの破損具合を簡易的にチェック、全体での水漏れ
    • 継手の交換
    • 金型を動かす際に細心の注意を払う
      当社では、冷却水用 継手が破損してしまったお客様の金型の修理メンテナンスにも対応しております。継手部分が破損が発生してしまった場合は、すぐに継手交換を行います。また、どこから漏水しているのかが不明確な場合は、お客様から金型をお預かりして、空気圧メータを用いて継手からの破損具合を簡易的にチェックしております。こうすることで、金型全体での水漏れに関して確認することができます。 しかし、最大のトラブル防止方法は、射出成形金型の取り扱いに細心の注意を払っていただくことです。金型を立てたり反転させる際は注意している方が多いのですが、ワイヤーやラウンドスリング(ベルトスリング)、チェーンを取り付ける際に、ホースに引っかかってしまい、そのまま動かして破損してしまうというケースが多々見受けられます。そのため、普段から金型の取り扱いには十分気を付けていただく必要があります。

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