水管詰まり その他
概要
射出成形において、金型の冷却は非常に重要な要素となります。しかし、水管内に錆が発生したり、水に含まれる不純物が堆積してしまうと、冷却水の通り道が狭くなり、冷却効率が悪化してしまいます。
冷却効果が悪化したまま射出成形を続けると、成形品の不良や金型のかじりなど、様々なトラブルにつながってしまいます。
そのためプラスチック金型メンテセンター.comでは、定期的な水管メンテナンスをお客様に推奨しております。
注意すべきトラブルとその前兆
- 成形条件は変わっていないのにも関わらず、良品が出なくなった
- 金型自体の温度がいつもより高い
- バリが出やすくなった
成形条件は一切変更していないのにも関わらず、バリが出やすくなって良品が出なくなってしまった、さらに金型用温度計で測定した際に金型温度が通常時より高い、という現象が見られた際は、要注意です。こうした前兆は、金型の冷却が上手くいっていないことが推定されるためです。
トラブルが与える影響
- 成形ショットサイクルが維持出来なくなる
- 製品に変形が出てくる・寸法管理が出来なくなる
- 金型が膨張してしまうことで、かじりの原因になる
水管の詰まりによって金型の冷却が上手くいかなくなると、まず成形ショットサイクルに異変が起こります。そして、成形品に変形が生じてしまい、寸法管理ができなくなってしまいます。最悪のケースでは、金型に熱が籠って膨張してしまい、かじりが発生してしまいます。こうなると、金型が動かなくなったり、ライン停止にもつながりかねません。
トラブルの対処法
- 定期的なメンテナンス
- ウォーターリーマーによる水管洗浄
- 水管をドリルで再加工
金型の冷却不良に関しては、原因を特定することは難しくなりますが、水管詰まりの場合が多くなります。また、水管の詰まりに関しては、金型メーカーでないと困難な修理作業となります。
そのため当社では、定期的な金型メンテナンスを推奨しております。当社では、冒頭の写真のように、ウォーターリーマーを用いることで、面倒な金型分解をせず水管メンテナンスを行います。そのため、比較的短納期かつ低コストでお客様に修理した金型を納品することができます。
また、ウォーターリーマーでは洗浄しきれない水管の詰まりの場合は、水管をドリルで再加工することもいたします。こうすることで、確実に水管の詰まりを除去することができます。