
金型の予防保全
概要
予防保全は「時間(ショット数)基準で計画的に手を入れる」方式で、突発故障を減らす王道アプローチです。定期点検や計画交換により安定稼働を確保できる一方、“まだ使える部品” を先行交換するためコストが先行する点が特徴です。

注意すべきトラブルとその前兆
- キャビ・コアの鏡面摩耗
- 冷却配管のスケール付着・流量低下
- スライド部のガイドピン焼付き
摩耗や腐食は目視では判断しづらく、一定ショット数を超えると急激に劣化が進む箇所があります。ショット数・稼働時間だけでなく、成形樹脂や使用温度など条件を加味した“実寿命”の補正が必要です。
トラブルが与える影響
- 不良率増で歩留まり悪化
- サイクルタイム延長=製造原価増
- 予定外停止リスクの上昇
劣化したまま生産を続けると、寸法不良率の増加→再検査・再加工→生産性低下の負のスパイラルに入ります。事後保全に比べて大事故は防げても、過少メンテは品質コストを押し上げます。
トラブルの対処法
予防保全は金型のショット数や状態を管理し定期的なメンテナンスや清掃を行うことが重要です。プラスチック金型メンテセンターはYoutubeにて金型の清掃やメンテナンスの方法をレクチャーしている動画を掲載しております。ぜひ動画をご確認ください。
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また、プラスチック金型メンテセンターは金型保全に対する情報をまとめた射出成形金型保全ガイドブックを公開しております。射出成形金型の保全について詳しく知りたい場合は下記より資料をダウンロードください。
>>金型の事後保全
